窪田正孝 宮沢りえ 赤楚衛二 内田慈 小市慢太郎 音尾琢真
脚本・監督 坂下雄一郎 『東京ウィンドオーケストラ』 『ピンカートンに会いに行く』

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窪田正孝
主人公・谷村役
本作に出演を決めた理由
坂下監督とは、いつかご一緒させていただきたいと思ってたのでとても幸せです。
監督の描く人の醜さ、谷村の視点から見る景色が滑稽すぎて笑いが止まりませんでした。
ぜひ劇場にて坂下ワールドにどっぷり浸かってほしいと思います。
演じられた谷村というキャラクターはどういう人物ですか?
谷村は何でも卒なくこなす事ができるけど、何かが欠けていてどこか屈折しています。
そこが魅力的で演じる楽しみを感じてました。
この仕事なんてこんなもんだとあきらめてる谷村も、有美と出会い少しずつ成長していき、忘れかけていた正義感に変化が起きます。
宮沢さんとは初共演ですが、共演していかがでしたか?
有美役の宮沢りえさんとは今作が初でしたが、一緒に芝居するのが本当に刺激的で毎日現場に行くのが楽しみでした。
こんなりえさんを今まで誰も見た事がないのではないでしょうか。笑
宮沢りえ
川島有美役
本作に出演を決めた理由
滑稽で愉快だから、クスっと笑ってしまうのだけれど、、、よく考えたら笑えない。。。そんな事の連続で、、監督の強いメッセージが溢れていると感じました。
今までに全く無縁な役柄だったので、演じられるか不安でしたが、演じてみたい、この作品に参加したいという気持ちが勝りました。
演じられた有美というキャラクターはどういう人物ですか?
有美は、直球しか投げられない不器用さと強さがある人だと思いました。彼女の考える正義に皆んなを巻き込んでしまう不思議なオーラがあるようにも感じました。真剣になればなる程、滑稽で面白い人だと思ったので、面白さを一ミクロも考えず、、
ただただ真剣である事に集中しました。。。結果、監督がモニターを見ながら笑っていたという噂を聞き、ホッとしました。
窪田さんとは初共演ですが、共演していかがでしたか?
その場の空気を瞬時に読み取って柔軟に対応できる安定感と細やかな事へ目を向けられる心があって、頼もしい方だなぁと思いました。
赤楚衛二
岩渕勇気役
岩渕は将来の夢も希望もなく、モノゴトを深く考えないで生きているのですが、要領がいいので何事も上手くいくタイプ。常に楽観視を意識しながら演じました。今回、川島さん、谷村さんをはじめとした事務所グループは独特の緩やかさや毒っ気を纏った空気感があり、監督の世界観も溢れていたので、凄く面白く、てんやわんやな選挙活動だったなと思います。
是非お楽しみくださいませ。
内田慈
田中菜々役
『ピンカートンに会いにいく』では、口から生まれたみたいに捲し立てる逆ギレモンスターのような役でしたが、衣小合わせでまず監督に言われたのは「今回は、"普通"の人の役です」と。出る杭にならぬよう、秘書の皆さんと力を合わせ忖度し合いながら調和を保とうとする田中菜々役。今作はそういったアンサンブルも大きな見どころ。笑えます。演じながら「普通って、何だろう︖」と逆説的に問われているようで、坂下監督のシニカルな視線に終始晒させているようでした(笑)。坂下節全開︕
小市慢太郎
濱口祐介役
撮影は厳しかったですねー。久しぶりに過酷な現場でした。毎日、緊張感が半端なかったですよね。笑っちゃったらどうしようって。もう、クタクタですよね、撮影終わると。食い縛る訳にもいかないんですよ、脱力系なんで。いやー、嫌な汗一杯かきましたよ。無事終わってホントよかったです。
音尾琢真
向井大地役
撮影中は、坂下監督のなんともいえないふんわりとした佇まいが心地よく、シーンごとに「はたして今のは本当に映画を撮っていたんだろうか、、︖」と、不思議な感覚の中で日々を過ごしていたことを思い出します。それを思い出し、坂下組でしか撮れない映画が生まれている悦びを噛み締めています。 是非、映画館のスクリーンで楽しんで下さい。
坂下雄一郎
脚本・監督

始まりは5年ほど前「なにかやりたい企画はありますか?」と聞かれました。
そういう打ち合わせと思ってなかったのでなにも用意しておらず、その場でひねり出したのがきっかけです。

軽い思い付きで始まったものの、議員事務所への取材など企画開発しながら、政治業界の持つ独特なルール、誰でも関わりがあるはずなのにあまり知らない選挙の世界に、この題材の可能性が膨らんでいきました。

主人公を候補者本人ではなくその秘書にしたのは、体制に反発しがちな候補者側よりも、保守的な体制側の人間である秘書目線の方が皮肉さが増して面白いのではという定番の発想からです。

脚本に何度も改稿を重ねた数年の間、政治に関する様々なニュースが物語に影響をおよぼしました。現代社会を描いた映画というと大げさですが、今の時代を生きる人に、なにかしら思うところのある映画になっているかもとは思っています。

キャスティングに関して説明するのが難しいのですが、基本はいつも感覚です。役柄がどうとかあまり理屈で考えずに、脚本をその役者さんが演じている姿を頭の中で思い浮かべます。

窪田さんと宮沢さんを想像したとき、曖昧ですが言葉では説明できない優れたイメージが浮かび興奮しました。これは絶対よくなるに違いない、と思いました。想像ですが。

その後の撮影では当然自分の想像なんてちっぽけに感じるほど、お二人によって鮮やかな人間像が形づくられていきました。窪田さんが演じる真面目だけど諦念を抱えた秘書、宮沢さんが演じるお嬢様育ちでわがままにも見えるけど芯の通った候補がどうなったか、ぜひ劇場でご覧いただければ嬉しいです。